自由形・バタフライ・平泳ぎの3種目はスタート台から始まります。まずはスタートの構え方についてご説明します。
スタートの合図と同時にスタート台を体の方に引きつけ、この動作で腰と重心はスタート台よりも前に倒れ、飛び出す準備ができます。
さらに、腰と膝を深く曲げ、これによりスタート台を蹴りだす時により強い力が発揮できる。Take your marks(いちについて)で、前に飛び出す準備を整えるのです。スタート台を引きつける時に気をつけてほしいのは、スタート台を後ろに押さないことです。スタート台を引きつけるだけの方が体は早く前に移動します。
スタート台を引く動作で、スタートのスピードや力が増えるわけではありません。したがって長く引く必要も強く引く必要もないのです。
体が前に進むきっかけを作るだけにしましょう。あとは重力に任せて前に落ちていきましょう。一瞬スタート台を引いたらすぐにスタート台から手を離してみましょう。
選手がスタート台から離れるまでは、一般的に0.70~0.90秒かかります。リアクションタイムを早めるには、体が前に動き始めたらすぐにスタート台から手を離すことです。その方が早く飛び出せます。体が動き始めたら重力に任せて倒れていき、前の膝が80度に曲がったら膝を伸ばして飛び出します。最後に足首を伸ばすイメージを持ちましょう。
入水の角度で減速率が変わる?!
飛び込み時の姿勢を真っすぐにしてみましょう。水に飛び込んで衝突した瞬間に、水の抵抗を受けて大きく減速します。入水の姿勢で減速率が大きく変わるので減速率を抑えるために、真っすぐな姿勢で入水することが大切になってきます。減速率が10%違うと1秒間で40cmもの差がでてしまうのです。イコール、スタートの時点でライバルにそれだけの差をつけられてしまうという事です。入水を上手くするためには、より体幹が求められので体幹トレーニングやサスペンショントレーニングなどでイメージトレーニングをすると良いと思います。