力強いスタート、爆発的ターン、そして速い泳ぎはどうすればできるようになるのか?答えは、パフォーマンス改善の為の筋力を高め泳ぎの効率化を高めることです。
この記事では、4種目それぞれが、どの筋肉を強くすればいいのか種目ごとに解説していこうと思います。知らない筋肉名はネットで調べてみてください。
【クロール】
プル動作は、手が入水して手首と肘が続いて入水をする。推進局面を始めるために腕が伸ばされます。この時肩甲骨や胸郭の動きにより手は遠くの水を掴めるようにさらに伸ばします。最初の推進局面であるキャッチは、大胸筋(胸)の鎖骨部分で始まります。次に広背筋(背中)が大胸筋の補助をしだして、この2つの筋肉はプル動作後半の力の大部分を占めることになります。後半に肘を伸ばすために上腕三頭筋(二の腕)が働き、プッシュが完了しリカバリー局面に移行する。また体幹のスタビライザー(腹筋・脊柱起立筋)も効率的なストロークをするのに必要不可欠になります。
キック動作は、腸腰筋や大腿四頭筋(太もも)によって始まります。
【バタフライ】
プル動作は、クロールと同様にバタフライも腕を伸ばした状態から推進局面が始まり、主な原動力として大胸筋(胸)や広背筋(背中)が使われます。クロールと違うところは、プルの後半部分は大半が上腕三頭筋(二の腕)が強く使われます。バタフライではクロールのようにリカバリー中のローリング動作がないため、うねり動作を利用してリカバリーを戻すことが求められます。
キック動作は、クロールと同様で腸腰筋や大腿四頭筋(太もも)によって始まります。メカニズムの違いとしては両足を一緒に動かすことです。スタートやターンで使用するドルフィンキックの動作は、小さな筋肉よりも大きな筋肉を使用することになります。ドルフィンキックは股関節や膝関節で生じているものの、体幹のスタビライザーや脊柱の活動によって体幹のうねり動作と結びついてくるのです。
【背泳ぎ】
プル動作は、クロールとバタフライとの違いは、最初のキャッチが広背筋によってスタートします。キャッチ部分では大胸筋(胸)はまだ使わないのです。プル動作の途中、広背筋(背中)のサポートとして大胸筋(胸)は使用することになります。肘の関節はキャッチが始まるときに45度に曲げましょう。フィニッシュはバタフライと同じで肘を伸ばし上腕三頭筋(二の腕)で水を押し出します。
キック動作は、アップビートで使う力が、クロールでいうダウンビートの役割と同じになります。腸腰筋や大腿四頭筋(太もも)を使用することがメインとなります。
【平泳ぎ】
プルの動作は、前半部分はクロールとバタフライと同じように大胸筋(胸)を使用します。大胸筋に合わせ広背筋がすぐに加わり、プルの後半ではフィニッシュに向けて腕と手が身体の中心部分に向かい、大胸筋と広背筋が力強い収縮をおこします。脊柱にも助けられ体幹を上に向かわれるのです。
キック動作は、引くときにカカトとお尻の幅に開きましょう。股関節と膝関節が曲がった状態からスタートします。蹴るときは外側から回すように蹴り、大殿筋(おしり)と内転筋(うちもも)、ハムストリングスを使用してキックをします。
【まとめ】
平泳ぎが得意な選手が背泳ぎが苦手、背泳ぎの選手が平泳ぎが苦手、バタフライの選手が背泳ぎはある程度泳げる、などこのようなことが発生するのは4種目それぞれ使用する筋肉が違うから、使い方がわからずすぐに対応ができないからなのです。大事なのは普段から使う意識や、泳いでいるときに動かす筋肉を意識することです。筋トレでは、フィットネスクラブのマシーンなどは鍛えられる筋肉の部位を書いてくれていることが多いので、まずは鍛える前にしっかりと確認をしましょう。この話しが頭に入ってるだけでも、あなたの泳ぎは明日から変わってくると思います。